
医療コンサルタントの年収はどれくらい?仕事内容や資格、求められる資質まで解説
- 「医療コンサルタントはどんな仕事内容?」
- 「医療コンサルタントの年収はどれくらいなの?」
コンサルタントという仕事のイメージはわかるものの、具体的に医療コンサルタントの仕事内容を知らない就活生も多いのではないでしょうか。
医療コンサルタントは資質も大事な要素ですが、資格を取得することで誰しも目指すことのできる仕事でもあります。
そこでこの記事では、医療コンサルタントの年収や仕事内容、医療コンサルタントを目指すための方法について紹介します。
本記事を読めば、医療コンサルタントの概要や年収がわかり、医療コンサルタントになるための準備や方法を知ることができますよ!
目次
医療コンサルタントの仕事内容
医療コンサルタントの仕事は、以下の2つに分けられます。
- 医療機関向けコンサルティング
- 医薬品・医療機器メーカー向けコンサルティング
病院や医療機関には経営に関するプロが不在であることも多く、外部コンサルティング会社から経営に関する助言を求める医療機関も少なくありません。
そこで必要とされるのが、医療コンサルタント。
医療法人や病院を対象としている医療機関向けコンサルティングと、医療機器メーカーなどに属してコンサルティングを行う医薬品・医療機器メーカー向けのコンサルタントでは仕事内容も異なります。
それぞれどのような違いがあるのかを説明します。
(1)医療機関向けコンサルティング
医療機関向けコンサルティングとは、主に医師を対象とした医療経営のコンサルティング業務がメインとなる仕事です。
これから開業を予定している医師に対し、開業支援や運営の支援、経営計画やマーケティング、会計などさまざまな側面からサポートを行います。
このほか、業務改善やシステムの導入など、開業支援だけではなく経営中の病院や医療法人に対してコンサルティングを行なうこともあり、会社によって得意とする部分も異なります。
経営に関する知識や人事、設計に至るまで幅広い知識を必要とする仕事です。
また、自社だけでなく外部業者との連携も求められるので、コミュニケーション能力も求められますよ。
(2)医薬品・医療機器メーカー向けコンサルティング
医薬品・医療機器メーカー向けコンサルティングは、業務の最適化を行なうためのシステムや営業支援、会計システムなどを紹介・導入支援していく仕事です。
コンサルティング業務には営業力が求められますが、医療機関を対象としたコンサルティング業務のため、営業能力だけではなく医療関係の知識も求められます。
医療業界の専門用語や慣習などの違いなどもあるため、一般企業で営業をしてきたからといってすぐに通用する業界ではありません。
そのため、より専門的な営業力を身に着けた人材を必要とする仕事といえるでしょう。
医療コンサルタントの年収
医療コンサルタントの年収は、医療機関向けと医薬品・医療機器メーカー向けのコンサルタントで、年収も若干異なります。
一般的な企業よりも高収入が見込める医療コンサルタントですが、医療機関向けのコンサルタントの場合、年収は約600〜800万円程度となります。
一方、医薬品・医療機器メーカー向けのコンサルタントの年収は約800〜1200万円と、医療機関向けのコンサルタントよりも年収は高めです。
医薬品・医療機器メーカー向けのコンサルタントには外資系が多いことや、医療機関向けのコンサルタントと比較して利益額の大きさが違うため、年収にも差が出ています。
医療経営コンサルタントになるための資格3つ
医療経営コンサルタントになるため、取得しておくべき資格は3つあります。
- 医業経営コンサルタント
- 情報化認定コンサルタント
- 医療経営士
医療経営コンサルタントになるための明確な決まりはありません。
しかし、何もない状態から挑戦するよりも、やはり医療コンサルタントとしての知識を身に着けた人材のほうがニーズは高くなります。
それぞれの資格について説明します。
1.医業経営コンサルタント
公益社団法人日本経営コンサルタント協会が発行する「医業経営コンサルタント」は、資格認定を受けることで協会HPに名前が掲載されるため、仕事を得るための大きなアドバンテージを得られる資格です。
医業経営コンサルタントの資格を得るには講座の受講と2回の試験に合格する必要があり、講座料は50,000円、1次試験は10,000円、2次試験では15,000円の費用がかかります。
また、1次試験は年1回の開催、2次試験は年2回の開催のため、資格取得までには比較的時間がかかる資格といえるでしょう。
認定後には名前の登録が可能となります。
しかし、登録料にも80,000円がかかり、継続する場合は1年毎に120,000円の費用がかかるため、大きなコストがかかる資格でもあります。
2.情報化認定コンサルタント
クライアントからのニーズに答えるためには、医療機関の経営に関する知識はもちろん、情報化社会である昨今ではITに関する知識も高くなければいけません。
「情報化認定コンサルタント」の資格は、医療経営コンサルタントの資格取得後に受験できるもので、システム開発の専門知識を持っているという証明になります。
両方の資格を取得することで、経営戦略の策定から、情報システムの導入・開発・運用・更新までのプロセスを一気通貫で支援が可能です。
3.医療経営士
「医療経営士」は医業経営コンサルタントと同様に、医療業界の経営に関する知識やマネジメント能力を有した人材であることを証明する資格です。
医業経営コンサルタントとの大きな違いはコスト面で、3級受験では8,640円、2級受験では15,400円、1級受験では50,000円と費用面に違いが見られます。
一方で合格率は医療経営士の方が低く、3級試験では50%ほど、2級試験では20%〜30%程度と難易度は少し高めです。
とはいえ、コスト面で比較すると大きな差があるため、医療経営士の方が資格取得を目指しやすいといえるでしょう。
医療経営コンサルタントに求められる資質2つ
医療経営コンサルタントになるためには、以下の2つの資質が求められます。
- 洞察力
- 地方出張が苦でないこと
一見すると大した事のない資質に見えるかもしれませんが、医療経営コンサルタントとして働くには、こうした基本の部分が最も重要な要素となってきます。
では具体的に、医療経営コンサルタントに求められる資質について見ていきましょう。
1.洞察力
医療経営コンサルタントは現場に赴くことの多い仕事ですので、現場を観察する洞察力や問題点を発見する洞察力が欠かせません。
改善すべき状況を発見することはもちろんですが、医療機関の状況を改善するため、現場のおかれている状況や環境も細かく見ていかなければなりません。
そのため、本質を見抜くことが得意な人は医療経営コンサルタントに向いているでしょう。
優れた観察眼を養っていくことがコンサルタントとしての資質を高めていくことに繋げられますので、日頃から洞察力や観察眼を養うことを意識しましょう。
2.地方出張が苦でないこと
医療経営コンサルタントの仕事現場は一箇所だけではなく、クライアント先によって日本全国様々な場所に赴くことになります。
そのため医療経営コンサルタントに求められる資質には、地方への出張も苦にはならないことが重要です。
場所によっては移動時間のほうが長くなってしまう時もありますので、乗り物で移動することも苦ではないというタイプでなければ、医療経営コンサルタントの仕事に向いていないかもしれません。
地方への出張も苦にならず、医療機関の問題解決に向けて尽力することのできるタイプであれば、医療法人コンサルタントの資質があると言えます。
まとめ
この記事では、医療コンサルタントの仕事内容と年収、求められる資質や資格について説明しました。
医療コンサルタントとして求められる資質も関係してきますが、医療コンサルタントになるために必須となる資格や条件はありません。
医療コンサルタントとしての道に近づくため、紹介した資格を取得して医療コンサルタントを目指していきましょう!